【JP】オンライン生活  by Chiyoko またいとこのブログ(日曜日ごとに発信)第 1 章 2020 疫病の年  11月の放談

疫病の2020年11月 

思わぬオンライン生活が広がってきた

           2020.11.01 by Chiyoko  


20201101 オンラインで秋学期の授業始まる



■今回、コロナ禍の今を取り上げます。

前回までの放談は、おおむね懐古的なテーマが多かったと思う。しかし、10月下旬からは、とっくに決まっていたことではあるけれども、大学での授業が始まった。だが、この4半世紀というもの私が積み上げてきた大学での授業の進め方とはガラリと勝手が変わってしまった。これは、コロナのせいである。日本では三密を避ける、という標語に象徴されるように狭い所にひしめくように人間が集まるのは感染を誘発する、だから人混みの象徴みたいな大教室に学生を詰め込んで授業を行うのはまかりならずとなった。で、どうするかというと、デジタル時代の今ならではの、オンライン授業ということになった。


■オンライン授業



オンライン授業では、先生はパワーポイントを作成し、これに音声っていうかナレーションを付加したファイルを作る。このファイルをWebclassという学校独自のシステムの中にアップロードする。アップロードしたものは、履修登録をした学生だけがアクセスしたり、ダウンロードしたり、それに対する課題レポートを提出したり、という操作が可能だ。 というようなことがわかったのは、授業を2回終えて、受講者からあれやこれやと質問が投げかけられ、それらへの対応に追われる数日を過ごしたから、なのである。


■授業準備のストレス

授業は10月下旬にスタートだったが、5月ごろからこの準備をせねばならぬと、気持ちだけはとても焦っていた。しかし、学校側から提供されるマニュアル等々を見ても、ほとんど理解できない。9月になって思い切って電話したら、問合せ先の電話口の担当者からは、「センセイ、ほかの方もみな乗り越えてこられたんですから、大丈夫です。」と励まされた。だが、大学から郵送されてきたマニュアルは全く理解できない。思い余って9月下旬には一度、PC持参で大学まで出かけ、ICTセンターという担当窓口で、教えを乞うてきた。


■ネット世界の地理感覚を養う

これで、ぼんやりと、大学が構築している大学内部のインターネットシステムの中で、リモート授業をするらしい、ということを理解した。今、こうして原稿を書いているいつものPCの向こう側には私が個人で契約しているプロバイダとインターネット世界がある。しかし、大学の授業をするには、この世界を出て、大学のキャンパスみたいなインターネット世界に入り、ここで学生諸君との接点を持つことになる。つまり、物理的には在宅している私が、pcを介して大学のインターネットキャンパスに出かけ、その中の私の授業で使う「教室」の枠の中でようやく履修申請をした学生諸君とのネット上の接点が持てるという仕組みだ。そう説明してくれれば、話はもっとずっと簡単なのだが、ICTセンターの担当者たちは、大学キャンパスにいることが前提で説明してくれるために、長らく私は自分の居場所がわからず非常に不安だった。在宅勤務でリモート会議当たり前の世界にいる働き盛りの長男長女に恐る恐る夜中の時間帯に教えを乞うて、ようやくその辺の位相のずれにこちらが気付くことができた。もし、その時のサポートがなかったら、、、どういうことになっていたのだろうとかなり不安が残る。


■リモート授業敢行

ともかく、10月下旬に2回、リモートで授業を敢行した。 学生諸君に支えられ、第1回目の「ライブ」授業が終わった時には、へとへとになった。第2回目は非同期型で、音声付の授業用電子ファイルを「教室」にアップロードしておいて、学生諸君は授業時間中にこれをダウンロードして勉強する、というやり方をとった。これは、先生は教室にいないことになるのかと少し心配になって、授業時間中はpcで待機した。そうしたら、ダウンロードに失敗してファイルが取れませ~ン、みたいなメールがいくつか来た。教室でプリントを配ると「足りませ~ン」という人がいる場合と同じだな、と思って、なんとなく教室にいるような気持ちになれた。学生諸君とのpc経由のチャットも、それなりにふれあいの機会になるかも、と少しぬくもりを感じることもできた。来週は日本の休日に重なるから、授業はお休みだ。再来週になると、受講者は減るだろうか?この空回りてきPC授業は来年2月まで続く。


■救いはリモートお茶会

というわけで、オンライン授業で悪戦苦闘した翌日、かねてから約束していたzoomお茶会が開催された。私を入れて女性3人で、夜7時からおしゃべりしましょう、という企画だ。


実は、そのメンバーの一人から、郵便でそのためのお茶菓子が送られてきた。これは、うれしかった。お茶会の日程リマインドとしても実に素晴らしい趣向ではないか。2度目の授業が終わってほっとしていた私には素晴らしく楽しい時間を過ごせた。お茶会はいろいろな話題で盛り上がり、夜10時を少し過ぎて終了となった。他愛無い話題のみならず、私が苦労している授業の中身への助言もあり、本当に素晴らしいお茶会、しかもお茶菓子付!遠方の友人たちとの邂逅が移動の負荷なしにできるなんて、デジタル時代の恩恵そのものだ。これで、またあの厳しいオンライン授業準備に取り組めると思う。皆様、ありがとうございました。

(20201101 chiyoko)

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